「これ、オレンジの香りがして良いやん」
嫁さんが食器用洗剤を見ながら言った。
確かに、オレンジの香り。
普通なら、
「じゃあ、これにする?」
で終わるところ。
でも、俺は元ビルメン。
こういうところで、昔の職業病が出る。
「オレンジピールとか入っとるけん、泡切れが悪くなったりするんやないと?」
嫁さんは、ちょっと驚いた顔。
「そうなん?」
「ガラスクリーニングでも、こういうの入っとるやつは切りにくかったし」
ここでいう「切る」というのは、ガラスクリーニングで使うスクイジーで、水や洗剤分をきれいに切っていくこと。
ガラスクリーニングって、実は専用のガラス洗剤を必ず使うわけじゃない。
汚れや仕上がり、洗剤の性質を見ながら選ぶ。
食器洗いも、考え方はちょっと似ている。
我が家で食器洗いに使っているのは、JOY。
市販の食器用洗剤なら、俺はJOY一択。
JOYは弱アルカリ性で、界面活性剤もしっかり入っている。
もちろん、誰にでも「これが一番」と言いたいわけじゃない。
手荒れがひどい人なら、別の選択肢を考える必要もある。
嫁さんが見ていたキュキュットも、その選択肢のひとつ。
ただ、洗剤を変えれば全部解決、という話でもない。
お湯を使ったり、洗い方を工夫したり。
結局は、その人の状況に合わせて考えることになる。
そして、洗剤だけじゃない。
掃除道具を選ぶのも俺。
例えば、トングの隙間みたいにスポンジでは届かないところ。
そういう時は、百均の小さなブラシを使う。
「これ、何で洗ったらいい?」
となったら、洗剤だけじゃなく、
「じゃあ、道具を変えよう」
という発想になる。
これもビルメンをやっていた頃のクセなのかもしれない。
汚れを見て、洗剤を選ぶ。
洗剤を選んで、道具を選ぶ。
そして、どうやったらきれいに仕上がるかを考える。
何年もやってきたことだから、家の掃除でも自然とそうなる。
嫁さんからすると、
「こういうの分かる人がおるのはありがたい」
らしい。
そう言ってもらえると、元ビルメンとしてはちょっと嬉しい。
まさか現役を離れて何年も経って、
夫婦で食器用洗剤について、
「これは泡切れがどうだ」
「これは手荒れがどうだ」
「この汚れなら、この道具がいい」
なんて話をするとは思わなかったけど。
仕事で身についたことって、意外と家庭でも使えるもんです。
ちなみに我が家では、
洗剤を選ぶのも、掃除道具を選ぶのも俺ですw


コメント