第23話 200個配るより、200個をどう並べるか。

配達の仕事

宅配の仕事って、

「荷物を持って、配りに行く仕事」

だと思われがちです。

もちろん、それも仕事です。

でも、自分の場合は、荷物を積み込む前から、もう仕事が始まっています。

朝、荷物を見て一日の流れを考える

朝、荷物を見る。

まず、そこで一日の流れを考えます。

今日は荷物が多いのか、少ないのか。

午前中指定はどれくらいあるのか。

どのエリアを優先して終わらせるか。

午後はどうつなげるか。

夕方以降はどうするか。

そして、天気も考える。

晴れの日と雨の日では、同じ荷物でも動き方が変わります。

だから、荷物を見た時点で、

「今日はこんな感じで回ろう」

と、大まかなイメージを作ります。

積み込みながら、半日の流れを考える

そこから実際に荷物を積み込んでいきます。

自分は、この積み込みに人より少しだけ時間を使います。

普通より10分くらい余計にかかることもあります。

でも、ただ荷物を車に詰め込んでいるわけではありません。

積み込みながら、さらに半日の流れを考えています。

午前中に使う荷物は取りやすい場所へ。

その後に使う荷物は邪魔にならないように。

エリアごとの流れも考える。

「この荷物の次は、こっち」

「ここを先に終わらせておこう」

そんなことを考えながら積み込んでいきます。

だから、自分にとって積み込みは、

荷物を車に入れる作業ではなく、一日の配達を組み立てる時間。

なんです。

1件目に向かいながら、午前中を組み立てる

積み込みが終わって、1件目に向かいます。

ここでも、まだ考えています(笑)

今度は、

1件目に向かいながら、午前中の流れを考える。

朝に考えた大枠を、実際の荷物や道路の状況に合わせて調整していきます。

「まずここを終わらせて、そのままこのエリアに入ろう」

「この荷物は先に消しておこう」

「ここまで終わったら、次はこっち」

という感じ。

つまり、

荷物を見る。

↓

積み込みながら考える。

↓

1件目に向かいながら考える。

↓

配りながら修正する。

これを繰り返しています。

最初から完璧なルートを決めているわけではありません。

その時、その時で一番効率のいい動きに変えていきます。

荷物の大きさも優先順位のひとつ

優先順位を決める時は、時間指定やエリアだけではありません。

荷物の大きさも重要です。

デカい荷物があると、それだけ車の中のスペースを使います。

しかも、大きな荷物が邪魔になって、その後の荷物が取り出しにくくなることもあります。

だから、

「このデカい荷物、早めに終わらせて車の中を空けよう」

という判断をすることがあります。

近いから配る。

指定があるから配る。

それだけではありません。

車の中をどう使うか。

これも考えています。

重たい荷物も、なるべく早く終わらせたい

大きさだけじゃなく、重さも優先順位のひとつです。

例えば、

2Lの水が何本も入ったケース。

お茶やジュースなどの飲料ケース。

5kg、10kgのお米。

洗剤や日用品がまとめて入った箱。

その他、持った瞬間に、

「重っ!」

となる荷物(笑)

こういう荷物が何個も残っていると、それだけ車も重くなります。

軽バンとはいえ、荷物を大量に積んで走っていると、やっぱり燃費も悪くなる。

だから、

「この重たい荷物、早めに終わらせたいな」

と考えます。

もちろん、

自分も重たい荷物を早く減らしたい(笑)

後半になって、

「まだこの重たいの残ってる……」

となるより、早めに消しておいた方が楽です。

荷物が減る。

車も軽くなる。

車内も使いやすくなる。

そして燃費にも少し優しい。

これも積み込みの時に考えていることです。

朝の10分で、現場の時間を取り戻す

朝の積み込みに10分余計にかかったとしても、

現場で10分以上取り戻せればいい。

自分はそう考えています。

午前中に配る荷物を、できるだけ取りやすくしておけば、

配達先に着いてから、

「この荷物どこだ?」

と探す時間がほとんどありません。

ほぼワンタッチで荷物を取れる。

車を開ける。

荷物を取る。

降りる。

配る。

戻る。

次の荷物を取る。

これがスムーズにできれば、1件ごとの時間が少しずつ短くなります。

それが何十件、何百件と積み重なる。

だから、

朝の10分はロスではなく、先行投資。

そう考えています。

雨の日は、さらに効果がある

この積み方は、雨の日に特に効きます。

車の中で荷物を探していたら、その間ずっと雨にさらされます。

「どこだ?」

と探している間に濡れる。

荷物を出すのにも時間がかかる。

だから雨の日ほど、

「次の荷物がすぐ取れる状態」

にしておく。

車を開ける。

荷物を取る。

すぐ閉める。

そして配達。

これなら自分も余計に濡れなくて済みます。

地味ですが、これが結構大事です。

200個を200回考えない

200個の荷物があったとしても、

200回、

「次はどこに行こう?」

と考えていたら疲れます。

だから、先に考える。

朝、荷物を見て一日の流れを考える。

積み込みながら半日の流れを考える。

1件目に向かいながら午前中の流れを考える。

そして、配りながらさらに修正する。

最初に大枠を作って、現場で細かく修正していく。

これが自分のやり方です。

走るより、迷わない

もちろん、走った方が早いです。

でも、自分はなるべく走りません。

走って時間を稼ぐより、

迷う時間、探す時間、戻る時間を減らす。

その方が、一日を通して見ると効率がいい。

しかも、無駄に走らなければ体力も残ります。

宅配は毎日あります。

今日だけ頑張ればいい仕事ではありません。

だからこそ、

「どうやったら楽に終わらせられるか?」

を毎日考えています。

200個の荷物があったら、

「200個もある……」

ではなく、

「この200個を、どう並べたら一番楽に終わる?」

と考える。

朝、荷物を見た瞬間から一日の流れを考える。

積み込みながら半日の流れを組み立てる。

1件目に向かいながら午前中の流れを考える。

そして、配りながらまた修正する。

だから自分にとって、

積み込みが終わった時には、もう一日の配達は始まっている。

宅配は荷物を運ぶだけじゃない。

案外、頭を使う仕事なんです。

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